賃料が現時点で改定を要するほど相当性を欠くとは言えない、とした事例

平成5年の東京地裁の判例ですが、「賃料が訴訟上の和解により、1か月金6万円と定められた後、1年後にこれを1か月金14万円に増額する旨の請求が棄却された事例」(借地借家紛争解決の手引き、新日本出版刊)がありましたので要旨を掲載致します。

東京地判5・9・27(判タ855・216)

建物の賃料が近隣に比較して著しく低廉であるとしても、

近隣が営業目的であるのに対して、住宅として使用されていること、

賃借人が先代の代から50年以上も賃借し、建物も老朽化していること、

今回の増額の意思表示は、前回の増額の和解成立時からわずか1年間しか経過しておらず、原告は、賃借人の存在を知って建物を買い受けたことなどの事実があることから、

現時点において改定を要するほど賃料額が相当性を欠くに至っているとは認められない。